貴重なコレクション
アイヌ絵巻

北海道は昔、松前・江差を中心とした和人地と、熊石・亀田を境とし先住民族のアイヌが居住する蝦夷地とに別れていた。この絵巻には、蝦夷地でたくましく生きていたアイヌの人々の生活が描かれており、大変貴重な絵巻である。

作者 小玉貞良(アイヌ絵の先駆者)
「小玉貞良は、北海道の美術史で、最初に登場する絵師で、それに先行する絵師は現在、確認されていない。生没年は不明なものの、絵馬などに記された落款から、生年は1688年頃と推測され、活動期間はとても長かったと思われる。」

その他の展示物
「アイヌ鶴の舞」
「蕗の下の小さな人、コロポックル」 掛軸
アイヌ文化を伝える 「蝦夷島奇観」
いずれも土蔵ギャラリーに交互に展示されます。
江差屏風
令和3年2月、北海道立函館美術館に譲渡しました。
現在展示しているのは公立はこだて未来大学川嶋教授作成の精巧精密な複製です。

今から約260年前、徳川中期。江戸にもない繁栄ぶりと謳われた5月の江差の人々の生き生きした生活ぶりとニシン漁に沸くカモメ島周辺を、当時進出していた近江商人の有力者が松前藩お抱えの絵師小玉貞良に忠実に描かせた屏風で、1750年代の蝦夷に住む倭人の風俗を知る数少ない資料。

当時蝦夷地で最も繁栄した町は江差と城下町の松前の2ヶ所だけだった。
※当邸に収蔵する江差屏風は1988年、ニューヨークのオークションで京都の古美術商が買い受けて里帰りしたもので、現在発見されているのは大阪在住の近江商人の子孫が保存しているのとあわせて2点のみである。
書・掛け軸

旧相馬邸には幕末前後に活躍した下記の著名な方々の掛け軸を所蔵しております。
西郷隆盛 (さいごう たかもり) 勝海舟 (かつ かいしゅう)
山岡鉄舟 (やまおか てっしゅう) 高橋泥舟 (たかはし でいしゅう)
榎本武揚 (えのもと たけあき) 大鳥圭介 (おおとり けいすけ)
蠣崎波響 (かきざき はきょう) 松前章広 (まつまえ あきひろ)
東久世通禧 (ひがしくぜ みちとみ)
アンティーク

旧相馬邸の洋間に展示されているアンティーク・マイセン陶器類はいずれも150年以上前に製造されたもの。
古いものには200~250年前のものもある。

その他の展示物
松浦武四郎「丁巳」原本。
「東西蝦夷山川地理取調日誌」より第23巻。
遊楽部(ユーラップ)川(八雲)から箱館を踏査した際の取調日誌を箱館奉行所に献本した。奉行所の蔵印がある。
絵で見る箱館戦争
駐在して他各国領事が世界で最も激しい戦争!と報告した通り、壮絶な戦いの様子が克明に描かれてる錦絵、版画など多数展示されている。
金高時蒔絵小箪笥
徳川末期の蒔絵美術の技術が一番発達した時期の作品。庶民を代表する大金持ちによって制作された。電気のない時代にお祝いの席に飾り、ローソクの光で一段と華やかさを増して宴を盛り上げる為に作られた。蒔絵を塗り盛り上がらせてその上から金と金箔を贅沢に塗り固めた小箪笥。
徳川家の茶箪笥
徳川家のお姫様が結婚するときなどに婚家先に持参したとされているもの。
常設展示物
九州秋月藩首領の種田家子孫により守られてきた明治・大正時代の輪島塗漆器類を展示しております。